地球温暖化問題と草津町
今9割以上の科学者が、地球温暖化の原因は大気中の温暖化ガス濃度増加が原因であるとしています。
(本当のところは未だ判っていないので、そうらしいとします。)

IPCC の第4次報告 2007年11月30日報告では、21世紀の気温上昇は1.1〜6.4℃と予測されています。
同報告にある「世界平均気温の上昇による主な影響」の内容を次に示します。
(出典 IPCC 第4次報告より)

聞くところによると、牡蠣養殖業では広島湾の海水温度上昇による赤潮の発生などで養殖が難しくなり始めているし、 大野町(現 廿日市市)で始められた大型牡蠣の人気で、新たなやり方を模索しているそうです。

スクーバダイビング仲間の情報では、1990年代中ごろから広島湾で、オヤピッチャに始まり海がめ,マンボウなど 熱帯魚類の目撃が増えています。
福岡湾でも90年代中ごろソラスズメダイなどの死滅回遊魚を2月でも観ました。


温暖化ガスの内、フロン,SOx,NOxは使用禁止などで対策が進んでいるようですが、CO2は増加の一途だそうです。

解決方法(?)は2つ、「CO2排出量を減らす」「自然界のCO2吸収量を増やす」でしょう。

では、「CO2排出量を減らす」方法について考えてみましょう。

(注記:いろいろな資料を比較しましたが、資料が正しくなかったり深いところが読み取れていない可能性は
    あると思います。 個人的思いも入っていると思いますが、思いや情報を披露できたら良いなと思って
    これらページを作っています。責任が持てないのでこのページの転記や引用はしないでください。
    特定の業界などに迷惑がかかる部分がありましたら、書き換えを検討しますので連絡をお願いします。)

1.自家用車について考える
 HV(Hybrid Vehicle):現状燃費が35km/l位です。しかし燃料にガソリンを使うので、繋ぎの車のように見えます。
  勿論効率の良いところでガソリンエンジンを動かすので、ガソリン車よりは良い事は明らかです。
  電池の蓄電性能が良くなれば、EVに近くなるでしょう。そうなるとガソリンエンジンが電力を使い切った時の
  補助扱いになるでしょう。

 EV(Electric Vehicle):問題点は走行可能距離が例えば140km程度と短い事です。
  韓国などにみられる小型軽量で走行距離を短くても良いと割り切ったものが早く伸びるかもしれません。

  電池の性能が良くなれば、既存の自動車メーカでなくても車を作る事が容易になるので、利権がらみで
  変な事にならないよう留意しておくべきかもしれません。

 FCEV(FuelCel(Electric)Vehicle):燃料電池を使った車は個人的には難しいと思っています。
  車の負荷変動には燃料電池は向きにくく、またMEA(高分子電解質膜)にはプロトン(H+)以外に水が必要で、
  それを破水する問題もあります。破水にフッ素を使いますが、この方法ではフッ酸が出来てしまいます。
  またMEAの膨張収縮の問題などが近い将来に解決できるとは思えません。

 水素自動車:殆どH2Oしか排出しないので環境には良いですが、出力がガソリンに比べ小さいのが課題です。
  貯蔵は水素吸着金属を使えば水素貯蔵について良い点が多いですが、タンクが破損した時の発火が危険です。
  それに比べ、350気圧高圧タンクは安全性が高く実用段階になっています。
  しかし走行距離が短いのが課題です。
  次期700気圧タンクになると充填時間が350気圧の5分位から30分以上に延びるはずで、
  これも大きな課題です。
  既存の車の形でなく、屋根に置くとかタンク数や容量を増やせば有望です。タンクのガス抜けも課題ですね。

  疑問点は、「コークスをつくる時にできる副産物の水素を利用する方法」はどうなんでしょう?
  というのが、過去に化石燃料に閉じ込められた水素を取り出しています。酸素は取り出していません。
  という事は大気中の酸素濃度が下がるという事にならないかという点です。
  今まで燃やしていた事を思えばマシなのかもしれませんが、どこかでバランスをとらなければなりません。

代わりの方法が使えるのなら、可能な限り使わないのが一番「CO2排出量を減らす」事になりそうです。
乗り合いなどの知恵や気配りが重要ですね。

2.給湯について考える
  家庭で使うエネルギーの約1/3が給湯ですね。
  このエネルギーを1軒屋などでは「太陽熱温水器」が一番良い方法と思っています。
  夏は余分にエネルギーを使わなくても風呂はまかなえますし、他よりコストが安いです。

  CMで流されている「オール電化のエコ」は言われている程エコではないようです。
  ヒートポンプのCOP(成績係数)を3.5として計算しているのが違います。実際の平均は2前後のようです。
  IHクッキングヒータの効率も実験室の値と思われますので、期待しない方が後悔しないと思います。
  火を使う場合に比べ袖からの引火防止に効果がある事は確かですが、どうなんでしょう。

  「エネファーム」は発電の際に出る熱を給湯に使える分良いですが、今は価格が高いので時期早々ですね。
  それと、オール電化住宅だと新たにガスを引かなければならず、余分に費用がかかります。

3.太陽電池について考える
  売電は良い方向に向かっていますが、今は自宅で使うには効率が悪いシステムになっています。
  自宅で使う場合、発電の1/3近くは 交流<−>直流の変換の為に浪費されてしまいます。
  しかし直流を主として使う住宅ならば、無駄が減ります。
  直流<−>直流変換だと変換効率90%は期待できますし、蓄電システムにも向いています。
  近い将来 直流のシステムを採用した住宅が出る事が予想されます。

  何といっても太陽電池だと災害で、電気のラインが止まった時に自家発電で生活できる可能性が高いです。
  心配と言えば、電池が使えなくなった時の廃棄の方法がまだ見えない事。
  電池を作る為に使ったエネルギーとそのCO2排出量と発電による効果の収支はどの位で逆転するのだろう。

  草津町で太陽電池パネルを着けている家庭はどの位なんだろう。広電 草津駅の近くに1軒ありましたが、
  殆ど無いというのが実状でしょう。
  新町辺りの新築があれば可能性がありますが、マンションなど集合住宅が多いので簡単には増えないでしょう。

4.テレビについて考える
  ECO家電という事で大型薄型テレビが良く売れていますが、これもどうなんでしょう。
  多くの場合、テレビと共にブルーレイレコーダも買っているみたいです。
  それで疑問に思うのが、ECOと言いながら従来のCRTテレビより合計で消費電力が増えていないでしょうか?
  それはECOなんだろうか? 

  バックライトの消費電力を減らすLEDや有機ELなどが使われるのはもう少し先だし、価格はまだ高いです。
  次の疑問が、廃棄によるCRTの資源リサイクルはどうなんだろう。
  鉛を多く含むガラスは用途が少ないでしょう。今大量に使えるテレビも廃棄しているし...。
  また薄型テレビのガラス部分の廃棄は難しいですよね。フィルタや液晶もあるし分離が難しいですよね。
  今爆発的に売れている事は、将来廃棄のラッシュが発生する可能性も高いです。

  近所でも大型テレビを購入する家庭が多いようです。

5.産業について考える
  産業で排出するCO2は日本の排出量の4割弱になっています。
  その内 製鉄は産業で排出CO2の4割近くになっています。
  維新以来灯した高炉は無くせないですね。
  特殊鋼は自動車などの産業にも大きな影響があるし、海外に移転なら国益を損なう可能性があります。
  ボリュームが大きいだけにいくらかの改善は効果が大きいです。

6.運輸について考える
  運輸で排出するCO2は日本の排出量の約2割になっています。
  排出量の増加傾向は続いていて、殆どが自動車による排出です。
  鉄道貨物の利用割合を大きくすると、改善効果はあると思います。

7.原子力発電について考える
  これがCO2排出量削減対策の一つとされていますが、疑問があります。
  新潟の例のように地震の心配もありますし、それより昼夜で需要の差があることが問題と思います。

  今の電力会社は、原子力発電を定出力運転で使っていることです。

  昼間の不足電力は、燃料の安価な石炭火力発電を主にしています。CO2の排出量が石炭より少ない
  ガス火力発電などに切り替えてみかけ上のCO2排出量の削減をしていますが、電力の消費量が多くなると
  ガスなどに切り替えても結果的にCO2排出量が増える事が予想されます。

  原子力発電所が増えても変動出力発電はしない(できない)でしょう。
  そうすると、昼間の余剰電力を無駄にするしかないという事にならないでしょうか?
  太陽電池などの売電もありますし。 ダムの揚水に使うのでしょうか?

  それと環境への影響も大きいでしょう。冷却水を海水に求めているので、直接地球を暖めている事になります。
  送電線のロスも1割近くあるし、遠くから運ぶのはどうなんでしょう...。

8.蓄電について考える
  昼間の不足電力で思いついたですが、
  「夜間に蓄電して、昼間に売電する」これも将来あるかもしれません。
  ただ電池の価格と寿命が問題ですね。
  EV車などの電池を利用するもの手ですね。

  それと、送電線や電池にトラブルがあった時、売電を電力会社が止めるシステムも必要ですし、
  電圧波形の乱れはいろいろ問題になりますしね。

  という事は「電力の自給自足」を目指した蓄電システムが良さそうですね。


「日本の自給率」
2004年の資料によるとエネルギーが4%、食糧が39%でした。主要国と呼ばれる中で最低です。

96%のエネルギーを輸入しています。これは資源の枯渇、原産国付近の治安の悪化などで簡単にそして大きく影響されます。


探検隊 TOP  昭和初期までのエネルギー消費  広島湾のゴミ
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