小規模 太陽光発電 分電盤 2016.08.09


  ■分電盤

   MPPT(Maximum Power Point Trace)方式の充電器を「BSV20A」を使って作ろうと思っていましたが、
   太陽電池を架台に据え付けると電圧変換効率の良い「LTC3780を使った同期式昇降圧DCDC」に変えました。

   とは言ってもMPPTを狙った制御回路を付けました(次の回路図参照)。


   市販のMPPT方式充電器を買って来れば早いのでしょうが、それではつまらないので、
   上の回路と昇降圧DCDCユニットで構成しました。 (繰り返しになってる。)

   市販のMPPT充電器の多くでは、定期的に充電電圧,充電電流を測定し、最大電力点に追従させています。

   それで、今回の充電方式の着目点ですが、
   パネルの開放電圧Voc(tn)と パネルの最大出力点電圧Vpm(tn)は、常に変化しています。
   Vocは、-0.5[%/℃]程の特性を持っています。
   しかし、Vpm(tn) = A・Voc(tn) で、係数Aは多少変動するものの、常に0.8辺りです。←着目点

      「SP050」のAは、Vpm/Voc = 18/22 = 81.82[%] at 1000[W/m2], 25[℃]
      この0.8Vocは真の最大電力点からズレていますが、固定でもPWM方式と比べ10%以上の改善は期待できます。

     ・太陽電池の特性





   上回路は、Vocの80%(80%を可変できるように50kΩ可変抵抗器を使用)を下回るとDCDCユニットの出力を止め、
   パネル電圧を下げ過ぎないようにします。

     シュミットインバータの40106で発振させたクロック(100Hz程度)をカウンタ4040などを使って、
     およそ20秒毎に640ms程度の信号を作り、その640ms間にDCDCユニットの出力を止め(太陽電池からの入力を最小)、
     Voc電圧を100uFのキャパシタに保持します。

     保持方法は、抵抗分圧の減衰器で9V電源電圧内になる様にし、
     さらに可変抵抗器とエミッタフォロワーでインピーダンスを下げ、アナログスイッチ4066でキャパシタ電圧を更新します。
     それを比較器で比較し、DCDCユニットの出力を制御しています。



   分電盤


   「分電盤」は、
   上記のVoc80%電圧付近で太陽電池から入力し、最大14.7V(密閉式バッテリー向け)出力の「バッテリー充電部」(右半分)、
   (FUSEの右隣のLTC3458を使った理想ダイオード回路は、将来の風力発電の向けの準備で使用)

   サーミスタ(温度センサ)を使って、Box内が高温になるとファンを回す「回路保護部」(Voc80%を作るユニバーサル基板に搭載)、

   10.8V以下では負荷を切り離す「バッテリー過放電防止部」(電圧計の向こうのユニバーサル基板)、

   全負荷にFUSEで異常時の「回路遮断部」「端子台」、「出力電圧計」などから構成されています。


   6月〜7月で一気に作ってしまいました。電線管を埋めるための穴掘りが一番大変でした。
   次は負荷について紹介しますね(多分)。


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