チラツキ付き「電波時計」(太陽光発電の負荷として) 2016.11.19



  ■電波時計

   電波時計を作ろうと、電子部品店に行きましたが、アンテナ形状は期待するものより大きく、
   それに「タイムコード受信用IC (LA1654C)」、水晶発振子などを買うとすると、部品代だけで2,000円超えで
   巷で売っている電波時計より高くなってしまいます。

   そこで、通販で探していたら、送料込みで548円(当時最安値)の中華製時計をみつけました。


   部品取りが目的でしたから、これで十分でした。

  ■電波時計の解析
   部品取りの前にきちんと動作することを確認しました。
   観察していると、1秒未満の表示遅れがあり、また表示が薄いところやチラツキが見えました。
   さらにLCD駆動波形確認を進めていると、1駆動時間だけ誤出力するところが視れました。
   表示が薄くなるのはこれだろうと予想しました。


測定波形例: differenceの電圧が液晶の1つの表示部に加わる電圧です。

   その波形観測で思い付いたのが、”わざと表示のチラツキを起こすようにしよう!”です。
   表示が完全なものをつくるのは簡単ですが、意図的にチラつかせるのは意外に難しいです。  ですが

   目の前に Softが不完全で、表示数値によっては結構な頻度で誤駆動するものがある 利用しよう。という考えに至りました。

   ※参考までに 電波時計の信号などの情報は独立行政法人情報通信研究機構,http://jjy.nict.go.jp/ にあります。

  ■表示部分と電極端子の関係(結線)解析

回路基板と表示部

   LCD駆動は通常交流を印加し、液晶角を変えることで表示させます。
   その際、配線が多くなるので、通常は共通電極(COM)と各部位用の電極を待たせます。

   それを踏まえて回路解析は、初めに液晶表示器の結線を調べます。

   1.回路図は当然無いので、表示部や回路基板上の電極端子に名称を振ります(上図)。

   2.回路基板から液晶表示器を取り外し、交流信号(電圧は+/-4V程度、100Hz程度)を液晶表示器の2つの端子間に印加し、
     液晶表示の状態から結線を探ります。
     (電流は小さきくても表示されるので、保護目的でkΩオーダーの抵抗器を挟みます。
      導電性ラバーのゼブラコネクタと回路基板上の電極の関係を間違えないよう、注意します。
      私は導電に関係のない部分に油性ペンで印を付けました。)

   3.結線状態を記録して、COM端子を探り、表示部と端子の関係の表を完成させます。


   次に回路基板の駆動波形を調べます。

   4.駆動電圧やCOMとのタイミングなどを調べます。(上記 測定波形例 参照)

   ここまで来たら、回路基板の各液晶駆動電極を使った回路検討ができるようになります。


  今回作ったのは、
  高さ56mmの7セグメントLED(入手可能で一番大きかった。当時398円)を使用。
  電力は太陽電池を利用するため、省電力が望ましいので、3段階の明るさ(常時、半分、1/4の時間点灯)をCdS使用で切替。
  時刻と月日を交互に表示させる。
  という仕様を考え、回路を作った後、

  2mm厚アクリル板を使って筐体を作り、7月頃に作った太陽電池の架台に取り付けています。

  8月後半から設置しています。 今のところ期待通り、適度にチラついて良い味を出しています。

  家の前の歩道からも見える位置に設置しているので、皆さんが見ているみたい。
  結果として「地域社会に貢献できたかも」と思っています。


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